小太り産業医:「最近、大人の発達障害の話しや本を読んでいると、すべての事象を発達障害に結びつけてしまう悪い傾向にあるんだよねぇ。」
人事担当者:「まあ、仕方ないんじゃないですか。誰もが少なからず素質は持っていますよ。」
小太り産業医:「実は、パワハラ上司は発達障害じゃないか?って思うことがあるんだ。」
人事担当者:「どういうことです?」
小太り産業医:「感情の爆発、人の気持ちを理解するのが苦手、などなど。」
人事担当者:「先生もそうですよね!」
小太り産業医:「なんだとぉ~~!!おまえ、いい加減にしろ!」
人事担当者:「ほら、そこ。」
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最初に断っておきますが、実際の小太り産業医は”温厚篤実”ですよ!
本題です。通常、大人の発達障害というと20代~30代の方を想像しませんか?
それは、この概念がまだ新しいからでしょう。
しかし、昔から大人の発達障害は存在しているはずです。
エジソン、アインシュタインなどなど。
もちろん、あなたの会社で40代以上の方に居てもおかしくありません。
ここで、パワハラ上司にありがちな性格を並べてみましょう。
・人の気持ちを理解するのが苦手
・場の空気を読めない
・日課、習慣の変更・変化を嫌う
・特定のモノに執着する
・予測や考え無しに、直ちに行動してしまう
・感情のコントロールが苦手
・爆発的な行動をとる
・全体を俯瞰するのが苦手(先が読めない)
さて、上の4つは自閉スペクトラム症(ASD)の特徴で、下の4つは注意欠如多動性障害(ADHD)の特徴です。どうです?いろいろ当てはまりませんか?
特にADHDの特徴である、感情のコントロールが苦手、爆発的な行動をとるというのはパワハラ上司に当てはまりますよね。
会社や世間であれだけパワハラについて叩かれているにもかかわらず、行動をしてしまう。
ADHDの衝動性がそうさせるのかもしれません。
パワハラ上司=発達障害などという極論を押しつけるつもりはありません。
もしかしたら、こういう傾向にあるのかも?ぐらいで考えておいてください。
iPhoneを世に送り出したSteve Jobs。彼もまた、発達障害であったといわれています。
私の印象では、彼はADHD傾向が強い気がしますね。
ADHDは頭も”多動”なので、アイデアが次々と浮かんできます。なので、世界にイノベーションを生み出した製品を考えつくことができたのでしょう。
しかし、彼は一方で自分のアイデアを否定したり、具現化できない部下をこれでもかと罵ったようです。
最終的にはAppleを追い出される羽目に・・・。
ですが、ここから誰もが思いつかない行動に出ます。ライバルのBill Gatesに助けを求めるというこれも発達障害だから起こせる行動かもしれません。
Steve Jobsはイノベーションを起こした人物として評価されていますが、一方でパワハラ上司としての側面も多く伝えられています。
パワハラ上司といえども、何か功績があったから昇進しているという側面もあるのでしょう。
では、発達障害が疑われるパワハラ上司への対処法は?
次回、お話ししますね。
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小太り産業医:「世界を変えてきた人には、発達障害は多いよ。海外ではGifted”才能を与えられし者”と呼ばれているんだよ。」
人事担当者:「先生もいつか世界を変えると、ボクは信じていますよ!」
小太り産業医:「え~、どんなことで?」
人事担当者:「北のロケットマンとして。(笑)似てますよね!」
小太り産業医:「てめぇ~、この野郎~!!」
人事担当者:「きゃー、パワハラ!助けて~!」
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文責:新井 孝典(あらい こうすけ)
株式会社 なごや産業医事務所:http://nagoya-sangyoui.com/
代表取締役 所長
認定産業医/労働衛生コンサルタント
認定内科医/循環器内科専門医
日本ストレスチェック協会理事・ファシリテーター
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