ハラスメントの目撃者も危ない!

小太り産業医:「世間では、スポーツ界を中心にハラスメントが表沙汰になってるねぇ」
人事担当者:「先生から受けたハラスメントは、表沙汰になっていませんけどね」
小太り産業医:「あの件は、千疋屋のメロンで解決したじゃない・・・」
人事担当者:「心の傷は、メロン一個では癒やされませんよ!目撃者もいますから!」
小太り産業医:「えっ・・・」
人事担当者:「目撃者の女性社員はショックで休んでます。千疋屋のメロンを2個もってお見舞いに行きましょう!」

皆さんは、ハラスメントによるメンタルヘルス不調は当事者だけだと思っていませんか?
実はハラスメントの現場を目撃していた従業員もメンタルヘルス不調に陥る危険性があるのです。
実際に、論文としても散見されます。

Association between workplace bullying and depressive symptoms in Frech working population.
Niedhammer I, David S, Degioanni S. J Psychosom Res. 2006 Aug;61(2):251-9.

Bullying at work, health outcome, and physiological stress response.
Hansen AM. J Psychosom Res. 2006 Jan;60(1):63-72.

では、どんな職場だとハラスメントの目撃者もメンタルヘルス不調に陥る可能瀬が高くなるのでしょうか?
小太り産業医が考える、その可能性がある、職場とは・・・。

「生贄型ハラスメント管理職がいる」職場ではないでしょうか?
生贄型ハラスメント管理職とは、誰か一人ターゲットを決めて徹底的にいじめ抜きます。
そして、ターゲットを退職、休職、異動に追い込んだら、次のターゲットを探し始める上司です。
そんな管理職がいると、常にその職場の社員は、「次は俺(私)じゃないのか・・・?」と日々、戦々恐々となりますよね。

生贄型ハラスメント管理職Aがターゲット社員Bに罵倒を浴びせ続けている場面を目撃した社員Cはどう感じるのでしょう?
簡単に推察できますよね。
恐怖と不安が募れば、いずれメンタルヘルスが落ち込んでしまうことは容易に想像できることです。
しかし、ハラスメント管理職はその想像力でさえ持ち合わせていないのです。

実際に、私のクライアントにはハラスメント目撃社員から、うつ病の診断書が提出され、現在休職しています。
この社員は、退職も考えています。
以前よりハラスメント管理職には注意すべきだと会社には忠告していたのですが、結局誰も注意できず。
今回の件を機に、私が注意しました
少し、変わってくれると良いのですが・・・。

ハラスメントは受けた本人のみではなく、周囲の従業員への影響を及ぼし、職場の雰囲気さえも悪くしてしまいます。
実際に私のクライアントで調査したところ、ストレスチェック後の集団分析を経年追跡したところ、
ハラスメント管理者が異動に伴い、異動先で集団分析の悪化を認め、異動前の職場の改善を認めたようです。
「職場環境=上司である」の証明ですね。

ハラスメントを直接受けていない社員への影響や職場環境の悪化を招くハラスメント管理者、
今のうちに対処しておかないと煙から火事になってしまいすよ!

小太り産業医:「目撃者がハラスメントの現場の動画や音声を、スマホに記録しているケースもあるんだよ。」
人事担当者:「ああ、この前の先生がボクを胸を叩いた動画、彼女が録画してくれてますよ。」
小太り産業医:「ええ!いやあれは、ツッコミを入れただけじゃない!」
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文責:新井 孝典(あらい こうすけ)
株式会社 なごや産業医事務所:http://nagoya-sangyoui.com/
代表取締役 所長
認定産業医/労働衛生コンサルタント
認定内科医/循環器内科専門医
日本ストレスチェック協会理事・ファシリテーター
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