K氏の逮捕から考える-2

皆さんこんにちは、いよいよ沖縄は梅雨入りだそうです。私の住んでいる関東はこれから。熊本・大分地震の被災地が梅雨入りし、毎年の九州の大雨にならないよう祈るばかりです。
さて、今回は、今年初頭に急きょ飛び込んできた野球界のK氏の薬物逮捕から数か月が経ち、今月の17日に初公判が行われたので、その続編をお送りしたいと思います。 
 

裁判の経過

 逮捕から105日裁判に出廷したK氏は、髪が少し伸び紺のスーツ姿だったとのことです。検察側の求刑は懲役2年6か月。動機に酌むべき点がなく、自宅からはガラスパイプが、両腕には注射の痕が見つかったことなどから、常習性があり「再犯の可能性が高い」と断じ、初公判はおよそ2時間で結審したとのこと。判決は今月末ですが、執行猶予付きの判決ではないかというのが大方の見方です。
 当日は、弁護人の情状証人として元大リーグでの経験もあるS氏も出廷し、K氏の公正を支えていくことを述べ、K氏自身は事実関係を認めたうえ、終始反省した態度で時折、涙を見せていたようです。

 前回はこの問題について「人間一人では生きてはいけない、特に情報やものに溢れている現在、物欲がある程度は満たされている一方で、孤独、孤立感を抱きやすい状況に誰もが置かれている以上、これは個人の問題だけで考えるのではなく、誰でもが大なり小なり抱える問題だと認識して生活する必要がある」と書いていました。したがって、S氏をはじめ周りで支える人々が出てきたことには少し安堵しました。
 

薬物の依存

そこで今回は実際の薬物の依存について少し考えてみたいと思います。改めていろいろ調べてみると「覚せい剤等」違法薬物の依存度は、脳がその快感を記憶しており、改めて何かの折に使ってしまうと、その記憶がフィードバックされまた薬に依存していくというサイクルを繰り返すそうです。

そのため、薬物中毒者が更生するために「ダルク」と呼ばれる厚生施設で共同生活を行い、日々「今日だけは絶対にしない」と、皆で支えあい、心に刻む毎日を送る方々が多くいることも知りました。
この様に「脳」にプリントされた記憶は消せないので、ダルク関係者やお医者様は、依存度が高いほど日々この問題に向かい続ける努力が必要であるとも述べられています。

精神疾患で使われる向精神薬

一方、今回の件で、合法ではありますがストレス等から発症する「うつ病」等に使われる向精神薬にも依存度があり、お医者様の処方通りに服薬していなかったり、長期服用によって依存度が高くなってしまうケースがあるという話も耳にしました。

違法薬物でないお医者様から処方される薬でもこのようなことがあることは、ショッキングなことでしたし、我々のように一般生活をしていく中でも、すぐ横にはこのような事実があることを改めて再認識しておく必要があるのだと思いました。
病気の種類によっては「認知行動療法」などの薬を用いないで、病気の回復を図る手立てもあります。
また、我々日本ストレスチェック協会が提唱している「不安とストレスに悩まされない7つの習慣」つまりは、通院する前の予防の重要性を改めて再認識することになりました。

読者の皆様におかれましても、協会が提唱する予防・習慣の実践だけに限らず、できれば薬の服用をしなくてもよい状況ですむように、日々の生活を送っていただくよう、誰もが抱える「ストレス」との上手な付き合い方についてもう一度思いを巡らせていただくきっかけになればと思います。

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高﨑 陽介
横浜市内介護サービス事業者勤務人事担当
勤務特定社労士
http://blog.goo.ne.jp/fiveten46
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