男性更年期

うつ病なの?!更年期障害について

 皆さんこんにちは。さて、先日は自立支援医療制度について解説し、予防第一の上で精神科の利用という方法もあるということをお話ししました。今回は、もう一歩踏み込んで倦怠感やモチベーションが挙がらないことについて、そもそも、精神疾患の前兆なのか?!というお話をしたいと思います。

女性の更年期障害

 更年期障害というと、女性の閉経前後に、女性ホルモンであるエストロゲンの低下で発生し、心身の不調として「ほてり」や「のぼせ」の症状が現れたり、「抑うつ的な症状」が発生することはすでに皆さんもご存知のことであると思います。
 女性の更年期障害は、女性の2-3割くらいの方がなるということで、加齢に伴う症状という意味では、少しずつ心身の変化に歩調を合わせて、治療を行うことで一定時期になると症状も落ち着くのが一般的です。
 その意味では、狭義の精神疾患と考える前に、「あぁ、そのような年になったんだな」と考えて対処される方が多いと思います。 

男性の更年期障害?!

 さて、近年この更年期障害について、男性にも発症するという見方が出てきています。概ね40歳以降、加齢やストレスなどにより、男性ホルモンであるテストステロン血中量が減少することにより起こるという説です。症状は女性のそれとほぼ同一ですが、性的機能の減退などの症状もあるそうです。
 まだ、広く知られていない状況でもありますし、40代男性というと社会的にもちょうど脂ののった年代として幅広く活躍する時期です。一方、オーバーワークになり諸症状が発生すると、精神疾患への理解が深まってきている昨今、うつ病の前兆と疑うことも致し方ないのかもしれません。実際、精神科に通ってうつ病の診断をされ、薬を処方される方もいます。

精神科治療開始でも治らない

 しかしながら、前述のように精神科に通ってみたものの、症状の改善が見られないといった方が出てきています。そこで、この男性の更年期障害かもしれない?という可能性に目を向けてみてはいかがでしょうか。男性更年期障害を扱っている病院はまだ少ないですし、検査に関して自費診療が一般的ですが、傷病の可能性の一つとして視野に入れることも一考だと思います。

検査等

 検査は問診はさることながら、いわゆる血液検査で「テストステロン」の血中値を測定をします。この値が少ない場合は、男性更年期と診断され、注射などでこのホルモンを補う治療が開始されるわけです。また、同時に男性の癌で一般的な前立腺癌の前兆でもあるの前立腺肥大の傾向などもわかるようです。
 
 先にも述べたように、現在は自費診療となってしまいますので、病院の門をたたくことについて躊躇される方が多いと思います。しかし、長期の精神科通院で症状が治らず医療費を捻出し続けるのであれば、物理的に理由がわかるという意味で、診療後の安心感も増すかもしれません。
 
 今回の診療に関しての見解については、まだ諸説があるようです。ですから、必ず病というカテゴリーにヒットするとは言い切れないという部分もあるかもしれません。しかしこのような医療的な見解が出てきていることを知っておくだけでも、いざという時の対処に選択肢の幅が広がると思います。したがって、なにか思い当たる節がある方は一度治療についてなどお調べいただくことも一考かと思います。

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高﨑 陽介
横浜市内介護サービス事業者勤務人事担当
勤務特定社労士
http://blog.goo.ne.jp/fiveten46
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