いつもこのブログをお読みいただきどうもありがとうございます。
一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事、産業医の武神です。
今日は、日本ストレスチェック協会代表理事の立場からのメルマガで、
人事担当者様からの、現場ならではの質問のお答えさせていただきます。
【どのように社員のやる気やモチベーションを高めたらいいのでしょうか?】
という内容です。
************【ご質問】************
人事担当者です。アドバイスをお願いします。
最近、「ブラック企業」と言われる言葉に代表されるように、労働環境の悪化がクローズアップされるようになりました。しかし、ギリギリのコストで経営している企業も多く、やすやすと賃上げや労働時間の短縮には応じられない現状もあります。
このような経営環境の中、メンタル不調者のケアも大切ですが、そうでない社員のやる気やモチベーションを高めることも、大切かと感じます。
先生のご意見と、実際の方法などあれば教えてください。よろしくお願いします。
************************************
************【日本ストレスチェック協会の解答】************
質問どうもありがとうございました。
とても、目のつけどころがいいですね!
2割の不調者のために8割の時間を費やしている企業が多い中、8割の元気な人にも意識が向いている点がとてもいいと思います。
少し、長くなりますが、お読みいただけますと幸いです。
私が産業医として、企業の幹部社員に、社員(部下)のやる気を高める方法としてお勧めているのは、以下3つです。
どの方法が合うか合わないかは、ケースバイケースですので、1つのやり方よりも、3つのやり方をご案内しています。
なお、この解答は、メンタルヘルス不調の人には当てはまりませんので、ご了承ください。
1.「ほめる」
とにかく、ほめるにつきます。できたときにほめる、いいときにほめる、すぐにほめる。具体的にほめる。毎回決まった言葉ではなく、違う言葉でほめる。
ほめるというのは、相手の存在を認めるという意味です。自分が認められた=承認欲求が満たされた、というのは、少しでも仕事にやる気のある社員にとっては、とても嬉しい事です。
これは、子育てと通じるものがありますね。お子さんのいらっしゃる方には分かりやすい方法です。
2.「聴く」
部下(社員)の言葉をしっかりと聴く。相手の話を途中で遮り、聞かれてもないアドバイスをしていませんか?話すよりも聴く、だまって聴く、8割は聴く。傾聴(active listening)という技術がありますが、そんなことよりも、まずは、相手の言葉を聴く、言いたい事を聴く。
上司が自分の事を分かってくれているという安心感、安堵感は、信頼につながり、部下(社員)がのびのびと仕事をこなす職場環境の土台になります。
3.「意味・意義を与える」
やらされている仕事は、いい結果にはなりません。最終的には、部下(社員)個人個人が、その仕事に、どのような意味や意義を見いだしてやっているのかが、仕事の熱意の源となり、結果の違いに結びつきます。入社したときにあった「働く理由・意味・意義」は、個人の成長や環境の変化により、5年後にも持ち続けているとは限りません。
部下(社員)が、その仕事に与えるものは何か、その仕事から何を得ようとしているのか、自分にとっての仕事の意味意義を再確認することで、新たな気持ちで仕事に打ち込めるでしょう。
いかがでしょうか?
このような内容を社内セミナー、社員研修に取り込んでいる企業は、メンタル休職者の数も減少傾向にあります。
さらに、詳しい話があれば、ぜひ、10/15のセミナーにお越し下さい。
何でもお答えさせていただきます。
以上、お役に立てれば光栄です。