プリセプター制度

皆さんこんにちは、もう5月も終わりですね。さて、以前お話しした新入社員の「魔の三か月」に突入します。この会社には向いてないんじゃないのか?日曜の夕方くらいから月曜のことを考えると憂鬱になる新人さんが出てきます。そんな時でも元気に頑張ってる新人さんもいます。実は会社の教育制度一つで元気でいられる場合があります。今回はそんな制度の紹介です。 
 

看護業界から出発

看護師さんの業界では新人教育の一環として、プリセプター(先輩の看護師)がプリセプティ(新人の看護師)に対してマンツーマンで教育・指導する制度があります。プリセプターには、おおむね3年目くらいの看護師がなることが多く、新人の看護師に、看護師として「最も基本的」なことから教える重要な役割を果たします。概ね1年間かけて、プリセプティはプリセプターから看護師としての業務を教わることになるのです。

実は私の会社もこのプリセプターの制度を模して新採用職員の介護職員にこの教育制度を利用しています。先輩の介護職員が新人の介護職員にマンツーマンで介護業務の基本的な事項から教えていきます。

わが社では、まずは「夜勤の独り立ち」を目標に先輩職員が手取り足取り指導してくれます。
その期間は1~3か月と様々ですが、その間は「独り」にさせないようにしています。また「夜勤独り立ち」後も1年間はお世話係として相談に乗ったりしていきますし、制度終了後も先輩・後輩という関係性も自然と良好な関係になっていきます。

プリセプター制度の効果

さて、この制度を採用するようになって変わったのは、特に学校卒で入ってくる新人の「安心感」が増したことです。採用・退職を担当する私の感覚では、かつては学卒ですぐやめてしまうという図式から、辞めずにこらえて続けて勤めていく新人の割合は多くなったと思います。

私の世代の「俺の背中を見て覚えろ」という事ではなく、自分の新人時代に思いを寄せ、新人の心に「共感」して指導していくことで、指導される側だけでなく、指導する側も改めて「基本」を復習する機会になっています。協会が提唱する「不安とストレスに悩まない七つの習慣」の「新しい出会い」の一つに重なる部分かもしれません。
新たな環境の中で何もわからない新人の前で道を照らしてくれる先輩社員は心強いことでしょう。最近は看護や福祉の業界だけでなくてもやり方を工夫して取り入れている会社もあると聞いています。

今の新人は「能動的に動かない!」と決めつけてしまう前に、彼らが会社のレールから外れないような環境整備をしてあげることが、最後には会社への利益につながるのかもしれません。この様な制度が、新人教育としてあることを、検討の場にあげて、新人のストレスや不安を取り除く材料としてみてはいかがでしょうか?

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高﨑 陽介
横浜市内介護サービス事業者勤務人事担当
勤務特定社労士
http://blog.goo.ne.jp/fiveten46
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