頑張れ!は逆効果

皆さんこんにちは。5月頭にマイコプラズマ肺炎になり、治ったと思ったら今年から幼稚園の娘がまた風邪らしく、家族の中をぐるぐる風邪が回っています。ノロウイルスも出ているようですので、皆さんも感染症予防をして元気な毎日を送ってくださいね。
さて、今回は前記の様に応援されると余計不安や元気がなくなるという話をしたいと思います。いわゆる「うつ病」や「適応障害」は比較的まじめなで頑張っている方が多いと言われています。この方々が発症してお医者さんに通院すると、抗うつ剤や心理療法などで治療を受けることになります。

そんな時に言ってはいけない言葉が、「頑張れ!」です。なぜなら、その人の中ではもう十分頑張ってきたはずで、もう頑張れないから病院に行ったわけです。それなのに「これ以上無理!」という状態の人に更に「頑張って治してね」というのは酷なことです。
この言葉、発信者にも2系統いるように思います。一つは「精神論」を神様のように信じ、なんでも気合で乗り越えられると思っている方。本人の成功や挫折からの立ち直りも堪えたから「貴方もできるでしょ」となるわけです。

しかし、人それぞれの性格や環境が様々である現代社会においては「同一性」を見つけることの方が難しいという自覚がないのでなかなか厄介です。もしこのタイプの方が近くにいて、病んでしまっている人の近くで煽るようであれば、なるべく間に入って接触をさりげなく距離を置く方が賢明です。

もう一つにはとりあえず「頑張れ」、「頑張る」が、ただ口癖になっている人の場合、これは本人も意識していないし悪気もないのでしょうから、「それは、今あの人には言わない方がよいよ」と声をかけてあげてはどうでしょうか。
また、年代にもやりますが、成功体験が多く存在していた時代がいっぱいある近親者にそのような人がいる場合、なんでそんなことで悩んでるんだろう?と逆にイライラしてしまい、今度はその人がうつ病になることもあります。伝染病ではないのですがストレスは人から人へうつっていきます。病気になるまでではないにせよ、皆さんにも経験があることなのではないでしょうか?

メンタル不調者に対しての特効薬は何かと聞かれてもなかなか難しいですが、身近な人ができることと言えば何か話や愚痴をただ聞いてあげること。この場合自分のアドバイスはしないことが賢明です。ただひたすら聞くことに徹して、もやもやのガス抜きをしてあげることなのでしょう。言いたく無さそうであればそっとしておいてあげることが一番です。また、医療的見地から言えば通院や本格的なカウンセリングなどが有効なのかもしれません。

ところで、今回なぜこのタイミングでこの話題に触れたかというと、整骨院で少し痛めていた腰を治療してもらっていたとき、「高﨑さん体中芯から疲労たまって凝り固まってますよ。ゆっくり調整していきましょうね」と言われた言葉に、確かに年度末からの疲労を頑張れで乗り切ったけど見えないところで、体は悲鳴を上げてるんだなと思ったのがきっかけです。老若男女問わずなんでしょうが、加齢に伴いフィジカルとメンタルがかい離してくるのを感じます。長い人生、緩急をつけていつもピンと張ったゴムの様にならないようにしていきたいものです。

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高﨑 陽介
横浜市内介護サービス事業者勤務人事担当
勤務特定社労士
http://blog.goo.ne.jp/fiveten46
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