おじさんは、「ゴールデンウィーク」は君が熊本・大分にボランティアに行くと聞きました。熊本・大分の地震はまだ予断を許さぬようです、被災地の方は勿論のことなのですがボランティアに行く君もくれぐれも気を付けてくださいね。そして、「五月病」とふと耳にして、新入社員の君を思い出しおじさんはペンをとりました。うつ病」への理解が高まってきたのもあるのでしょうが、この二つを一緒くたにして取りあげれるようになっています。この二つの病気は一緒なんでしょうか。今一度一緒に、整理をして考えてみませんか。
五月病?うつ病?
さて、毎年この時期は新聞やコラムで「五月病」が取り上げられています。もはや年中行事の一環のようです。
五月病とは一般的には会社の新入社員や学校の新入生が、今までと違った環境変化によって、スタートダッシュを切ったものの、5月の連休明け頃くらいから、気分が落ち込んだり、疲れやすくなったり、物事に集中できなくなったりするものを言うそうです。またこれに付随して、食欲がなくなったり、動悸、めまいなどの身体的な症状にも出てくる場合もあります。一か月間猛ダッシュで仕事をしてきた君はどうでしょうか。そろそろ疲れが出ているかもしれませんね。
一方、うつ病は、厚生労働省の「こころの耳」というメンタルヘルスのポータルサイトをみると、「脳のエネルギーが欠乏した状態であり、それによって憂うつな気分やさまざまな意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状が続くだけでなく、さまざまな身体的な自覚症状を伴うこともある病気」というようなことが書いてあります。こう見てくると、同じ症状じゃないかと思われるかもしれませんが、五月病が一過性であるのに対して、うつ病はその症状の重軽や期間も様々なようです。似て非なるもの、その意味では、この二つの病気や症状をはっきりと区別をするのは難しいのかもしれません。
五月病にならないために
では、一過性でうつの傾向がない方が五月病にならないために、どういう点を気にしたらよいでしょう。この手紙が君の手元に届くころには、お休みは終わってしまっているかもしれませんが、「いつもの時間にちゃんと起きて、いつもの時間にちゃんと寝る」。な~んだ当たり前のことをと思うかもしれませんが、いわゆる寝溜めや夜更かしは体内時計のバランスを崩すので、よくないようです。
幸運にもボランティアに行く君は、会社に行っているそれと同じく規則正しい生活を送っているんであろうと推測されるので、自分にとってもよかったのかもしれません。
おじさんくらいの年になると、加齢に伴いこのバランスも崩れてきます。ですから、休日早くに起きてしまうこともあります。そんな時も極力、二度寝をしないようにしています。
この手紙も早起きしたときに書いています。昼間は君のいとこにあたる私の娘の面倒をみて、少しのお昼寝。これで次の日の朝の目覚めは格段に違います。
後は一つでも自分のできる軽い運動を
もう一点は何か体を動かす習慣を見つけてみてください。こちらも「運動」という行為をしなくてもボランティアで自然と毎日のように体を動かせているかもしれません。しかし、毎年、ボランティアに行くわけでもないので、少しどんなことができるか考えてみてください。簡単なことを探してみることがコツです。5分間ヨガをする。10分ウォーキングする。何でも構いません。ただし注意して欲しいのは一回の長さより、継続です。長く続けていけることが大切です。
週末などは会社に行かない分、体を動かしません、軽い運動でいつもの体の状態をキープしてみてください。ここまでいっても三日坊主になってしまうのがほとんどだと思います。そんな時は100円均一でかまいません。小さなノートを買って、今の気持ちを書き留める癖をつけてみてください。体を動かしたくない理由、悩みについて、今自分がどう思っているかを書き出して、あの時はこう思ったと後で見返してみるだけでも次につながる手掛かりになるかもしれません。
できない理由より、できる小さなことを積み重ねが、五月病の特効薬だとおじさんは思っています。いつも元気で礼儀正しい君のことです「五月病」とは無縁かもしれません。しかし社会人になると君が経験したことのないストレスを抱えることもあるかもしれません。そんな時は、この手紙の内容を実践してみてください。
また、ボランティアで新しい出会いもあるかもしれません。人とのつながりに感謝し、けがのないように、また会社勤めに戻ってくることをおじさんはお祈りしています。
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高﨑 陽介
横浜市内介護サービス事業者勤務人事担当
勤務特定社労士
http://blog.goo.ne.jp/fiveten46
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