ストレスチェック制度の報告書と最近の動向

平成28年3月14日、ついに「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」の様式が、厚生労働省から公表されました。

つまり、平成27年12月に義務化された「ストレスチェック制度」を実施した内容を、労働基準監督署へ報告するために使用するもの。イメージとしては、体の健康診断のときの「定期健康診断結果報告書」のようなものですね。

正式に公表されたものは、以前から案として公表されていたものからの変更はありません。

報告自体も、平成28年4月1日以降でないと受け付けてもらえないこととなっており、それまでに実施した場合でも、報告を待つ必要がありましたが、ついにそれも時期を迎えました。

なお、様式自体は労働基準監督署へ行かなくても、下記の厚生労働省サイトでダウンロードできるようになっていますので、ご活用ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei36/24-download.html

いまは様々な様式がサイトからダウンロードできるようになっていて、とても便利な世の中ですね。
昔は電子申請もなかったですし、紙ベースも各役所に取りに行かなければならなかったですからね。それもこの10年もしない話なので、技術の進歩はすごいものです。

-直近の取り組み状況

先日、株式会社保健同人社と株式会社ヒューマネージが発表した、ストレスチェック制度に関するアンケート調査結果では、2月15日時点で、準備が完了しているのは5%未満、いまだ6割以上の担当者が「情報収集中」ということでした。

調査対象となる分母が小さいので、世の中を反映していると言えるかどうかわかりませんが、私の肌感覚としても、おおむねこのような感じかな、と思います。
つまり、義務の対象となる規模の会社でも、まだ着手しきれていないように見えます。従前から類似の制度を行ってきた会社は別として、中小企業と呼ばれる規模では、なかなか手が回っていないようです。

-ストレスチェック制度導入ガイド

そのような状況の中、厚生労働省は、4月1日に「ストレスチェック制度導入ガイド」というパンフレットを公表しました。
従来から出されている、「実施マニュアル」や「説明会資料」を簡略化し、見やすくレイアウトしたようなものです。取っ掛かりとしてはいいかもしれませんね。

もっと詳しく、より実践的に知りたい方は、産業医や社労士など、日本ストレスチェック協会の専門家達で書いた「ストレスチェック制度まるわかり」をお手に取っていただけると幸いです。

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宮﨑 貴幸
社労士オフィスみやざき 代表(http://www.som-net.com
特定社会保険労務士、産業カウンセラー
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