思いやり行動

みなさん、こんにちは。キャリアコンサルタントの奥 富美子です。

『思いやり行動向上プログラム実施マニュアル』というものがあることをご存知でしょうか。
『笑顔あふれる,いきいきとした職場へ 職場で増やそう思いやり行動!』 とタイトルがついています。
(平成30年度 厚生労働科学研究費補助金 労働安全衛生総合研究事業 「労働生産性の向上に寄与する健康増進手法の開発に関する研究(H28-労働-一般-004)」 (研究代表者:島津 明人)研究協力者 堀田裕司 2019年3月)  
出典:https://hp3.jp/wp-content/uploads/2019/06/05.pdf

「職場における思いやり行動とは、職場内で誰かが困っていたり、忙しそうにしていた時に、
自発的にその人を助けてあげることです」とあります。
「荷物を運んでいる人が大変そうだったので、自分から手を貸して手伝ってあげた」
「パソコン操作がわからずに困っている様子の人がいたので, 自分から操作方法を教えてあげた」など、
イラストとともに例が示されています。

「困っている人を助ける」行為は、「できる人」は、自然にやっていることと思います。
わざわざ「マニュアルにして発行」するのは、こうした「思いやり行動が、職場にない」からでしょうか。
「そんなこと、いちいち会社で教わらなくても、やって当たり前」と思いますが、
実際には「お互いを思いやる。思いやりの気持ちを行動にする」ことが不足している現実があるのでしょう。

「管理職は忙しく、部下育成に気持ちも手も回らない。部下は、忙しそうにしている上司に声をかけられない。質問できない。誰もが自分のことで手いっぱいで、言葉も気持ちも交流がない」職場が多いのかもしれません。

マニュアルには、グループワークの進め方(ホームワークあり)が細かく説明されています。
スライドやワークシートも提供されていて、すぐに職場内で研修会が開催できるようになっています。
 
職場内で思いやり行動が増えていくと、お互いに協力し合える良好な人間関係が形成され、
働く人たちのソーシャルサポート(職場の人たちに気軽に相談できる感覚など)やいきいき度が高まり、
心理的ストレス反応(不安感,抑うつ感など)の低下が期待できると記されています。

「働く人々が、心も身体も健康で、いきいきと元気に働き続けることができる社会」でありたいと思います。
そのためには、「職場内の思いやり行動」が重要そうです。

日本ストレスチェック協会では、「子供のストレス対策(大人向け)~ストレスに強い大人になるために、子ども時代に身につけたいこと」において、「認知能力を超える非認知能力」について紹介しています。
偏差値、成績など数字で測ることができる認知能力だけでなく、数字にできない非認知能力も大切だと考えています。
それは、主体性、責任感、自制心、自己肯定感、自信、回復力、やり抜く力、協調性、コミュニケーション力、共感力などが絡み合って身についた「総合的人間力」です。

こうした「非認知能力」は、子ども時代の遊びを通した体験から得やすいといわれています。
失敗体験も成功体験も大切です。友だちが転んだのを見て、「ああ、痛そうだなぁ」と思う。
自分が転んで痛かった記憶から、共感ができます。「大丈夫?」と声をかけ、「手を貸して、立ち上がるのを手助けする」ことは、思いやり行動です。

ストレスに強い大人は、子ども時代に非認知能力を育てていたようです。
子どもの頃の様々な体験は、大人になって働くようになってからの過ごし方にも影響を及ぼすでしょう。
職場で、自然に「思いやり行動」をとる人は、子ども時代からその能力を育み、様々な体験をしながら成長し大人になったように思います。

職場で展開できるように「マニュアル」が提示されている現代、
非認知能力の育みが不足した大人が増えていることの表れなのかもしれません。

それでも私たちは、いつからでも始められます。
大人である私たちが、職場だけなく、家庭内でも地域でも、思いやり行動を実践しましょう。
その様子を子どもたちに見せて、子どもたちもできるようになるようサポートしていきましょう。

奥 富美子(おく ふみこ)
国家資格キャリアコンサルタント 
きゃりあす 代表
https://www.career-as.com/
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