職場にコミュニケーション有

 みなさん、こんにちは。キャリアコンサルタントの奥 富美子です。

日本ストレスチェック協会では、私たちファシリテーターのオンライン勉強会が定期的に開催されています。日本全国から参加できるのはオンラインの利点です。画面を通して顔を合わせる。グループセッションで対話する。これを何度か経験していくと、リアルでは会ったことがない人でも、「知っている人」になってきます。

こうした集まりが「心理的に安心安全な場」であることは、意見交換を活発にし、お互いに深い学びを得るためにも重要です。「何を言ってもちゃんと聞いてもらえる。尊重される。だから、遠慮なく発言できる」のは、ありがたいことです。

 「職場のコミュニケーションが取れないことで影響を受けるのは、ストレス」の文字が目に入りました。「職場でコミュニケーションが取れない」ことが続けば、分からないことがあっても誰にも質問できず、教えてもらえない。ミス発生の危険を孕みながら仕事を進め、一人で悩みを抱え続ける。何か起きたら大声で上司に叱責される。失敗した自分を責め、元気がなくなる。こんな状況が想像されます。

 一方、「コミュニケーションが取れることで感じる効果は、働きやすさ、チームワーク、仕事の効率」。「職場でのコミュニケーションが取れている層ほど、心理的安全性を感じている」「心理的安全性を感じる理由のトップは、他愛のない雑談ができるから」とありました。

 これは、エン・ジャパン株式会社による「20211108_エン転職(職場でのコミュニケーション調査)」の結果です。https://corp.en-japan.com/newsrelease/2021/27689.html

職場にコミュニケーションが豊富にあれば、笑顔で元気に働けそうです。チームワーク良く仕事ができれば成果にも結び付くでしょう。達成した喜びをチームで共有できれば、活力にもなります

 「職場でのコミュニケーションの有無と心理的安全性の関係性が明白になった」と調査結果に記されていました。「心理的安全性がないから、コミュニケーションが取れない。だからコミュニケーションを取らない」で終わりにしたくありません。「よくコミュニケーションを取っているから、心理的安全性が保たれている職場だ」を目指したいものです。

 しかしながら、心理的安全性のある職場は一朝一夕には出来上がりません。構成する人々が変われば、職場の雰囲気も変わってしまいます。同じ職場で働く人々の意識と行動の積み重ねが必要です。

「他愛ない雑談」につなげられるよう、挨拶の後に、「ひと言プラス」しましょう。「おはようございます。寒くなりましたね」。ここからコミュニケーションが始まります。「そうですね。今朝はマフラーをしてきました」などと続くでしょう。「ひと言」が、「職場にコミュニケーション有」の一歩となります。

奥 富美子(おく ふみこ)

国家資格キャリアコンサルタント 
きゃりあす 代表
https://www.career-as.com/