小太り産業医と人事担当者の会話
人事担当者:「先生、取引先の企業から産業医を知らないかって聞かれました。先生、出来ませんか?」
小太り産業医:「残念ながら余裕がないなぁ・・・。どうして産業医を探しているの?」
人事担当者:「今の産業医が全くメンタルを診てくれないらしいですよ。専門外だからって。」
小太り産業医:「それはおかしいなぁ、法律では専門外だから診たらダメなんてないのに。」
人事担当者:「ストレスチェックが始まると、メンタル診られない産業医はどうするんでしょう?」
あんまり、産業医仲間の事を言うとストレスで痩せてしまいます。
ほどほどにします。(笑)
ストレスチェック制度において実施者は現場を知る産業医が望ましいと厚生労働省は考えており、制度構築、運営においても実施者である産業医は大きな影響力を持ちます。
会社と一緒に制度構築、運営を考えてくれる「できる産業医」を探すのはなかなか困難です。
私の考える産業医分類
①名ばかり産業医(名義貸し)
実務は全く出来ません。もちろんストレスチェック制度のことを理解している人は皆無に近いでしょう。
②居るだけ産業医
会話に出てくるような産業医ですね。自分の専門以外は診ない産業医です。
ですから、外科系、内科系医師の産業医だと「メンタルは診られない」と言い、メンタル系医師の産業医だと「身体的疾患は良くわからない」と言います。
そして、共通するのは「作業環境測定、特化則などなど、わからない」と言います。
メンタル系産業医を探す企業もありますが、お気をつけください、メンタル以外は診てくれないかもしれません。
③プロフェッショナル産業医
産業保健分野のオールラウンドプレーヤですが、希少種です。(笑)
なかなか探しても見つかりません。
産業医という資格は日本医師会の資格であり、実は国家資格ではありません。
試験も何もなく、ただ講習を受講してハンコがたまれば貰えます。ポイント制です。
産業医の上に国家資格を有する産業保健のプロがいて、それが「労働衛生コンサルタント」です。労働衛生コンサルタントは産業医を指導することも出来るのです。
さらに希少種です。
あと、産業医にとって何よりも必須となる能力があります。
それは「コミュニケーション能力」、これが欠けている人は産業医に向きません。
例を挙げると・・・、
・個人情報保護を振りかざし、人事との情報共有をしてくれない
・面談しても旧態依然の医師のように上から目線
・人の目を見て話さない
・そもそも、会話が成立しない
などなど
ストレスチェック制度が始まるまでに希少種の産業医を探しておきましょう。
産業医を紹介する能力もEAP企業の実力です。
探し方はいろいろあります。探し方を知りたい人は・・・。
ストレスチェックテスト指針発表後、ここだけの話
http://jsca.co.jp/20150528seminar/
【日時】 2015年5月28日木曜日 10時-17時(−19時)
【場所】 日本橋界隈(詳細はお振込確認後にお伝えさせていただきます)
【費用】 通常チケット 1名様で1万円(税別)
【費用】 特別チケット 1社2名様で5万円(税別)
【9:30-】 開場
【10:00-12:00】 企業のリスクマネジメントの観点からみたSCTの7つのポイント、規定・規約について
【13:00−13:30】 SCT概要:SCTの背景を理解し、やらないことはやらないと判断する、2つのSC、3人の産業医
【13:45−14:45】(衛生委員会等で)会社が決めるべきこと、やらなくてもいいこと、”望ましい”SCT、紙とIT
【15:00-15:45】 3つのSCT計画具体例:最も安く、最もブラックに、最も優しくSCTを行う方法。実際に産業医がクライエント20社に導入するパターンとは?
【16:00-16:45】 SCT後のメンタルヘルス対策:SCTで生じ得るリスクにどう対処するか
【17:00−19:00】 グループコンサル:5社10名様に対しての具体的・実践的質疑応答*1
*1:グループコンサルティング申込者のみ
文責:新井 孝典
一般社団法人ストレスチェック協会 理事
日本医師会認定産業医・労働衛生コンサルタント
株式会社なごや産業医事務所代表取締役
https://www.facebook.com/dr.occupational.physician